第42章 里抜け

「!?……ルミがいない。」


茂みに隠れながら敵に近づくと、サスケが呟いた。
俺たちはキバ、ナルト、チョウジのグループ、サスケ、ネジそして俺の二つに分かれていた。


「フン……どうやら……あの棺桶のなかだな。」

ネジが白眼を発動してそう言った。

「死んでるのか!?」

俺は思わずネジを振り返る。

「桶に結界が張ってあるらしい。
透視しづらい……
ルミを欲しがった奴らがそう簡単に殺すハズはないと思うが……」

ネジの言葉に俺も落ち着く。

「それもそうだな……」

俺がそう言った時だった。

「おいｯ!!」

"スコン"

サスケの声とその音がしたのはほぼ同時だった。

音のもとを見ると、起爆札のついた苦無が木に刺さっていた。

「！！」

俺たちは、敵の前に転がりでるようにその場を飛び出した。


それでも爆発の影響で俺たちは地面に叩き付けられた。

「くっ」

「ぐあ！」

「ぐっ！！」

地面を数メートル滑ったところで、俺たちは立ち上がった。


「何だァ
戯れにヤブをつついてみたら蛇どころか虫三匹かよ」

髪の長い女がそう言うとそのとなりにいた太めの男が戦いの構えをとる。


「ちょい待ち！待った!!

俺たちは戦いに来たんじゃない!!
ただ交渉しに来ただけだ。」

俺は胸の前に両手を掲げ戦う意思が無いことをアピールする。


「……フン



だったらこりゃ何ぜよ！」

俺の言葉に腕が四本あるは男がそう言うと、腕を降った。

「うわぁあ！!!」

その瞬間奴等の背後に隠れていたナルトたちが、男の腕に繋がる糸にひっぱられて草むらから飛び出して来た。

だが、キバは空中でニヤリとま笑うと煙玉を投げた。

"ボフ"

音を立てて視界が煙で覆われた。