第42章 里抜け
「んじゃ!さっさと行くってばよ!!
よーしィ!みんなオレについてこいってばよ!!」
ナルトが元気よく叫んだ。
その場にいた全員がナルトを見る。
「「……」」
そして、全員が呆れたような間を作る。
「……このウスラトンカチが。」
サスケが沈黙を破るようにポツリと言った。
「何だと~!」
ナルトはその言葉に反応して振り返った。
「……今はそんなことやってる場合じゃねぇだろ…
あのなぁ……ナルト…
一応俺が小隊長だからよ、めんどくせーけどな……」
俺は呆れてため息をつきつつそう言った。
すると、ナルトは胡散臭げに俺を見た。
ナ「……本当にお前に任して大丈夫なのかぁ?
なんか……頼りないってばよ。」
キ「てめーがボス面してどーすんだよナルト!
…つっても……やる気のねぇシカマルにあれこれ命令されんのも釈然としねーもんがあるが……」
チ「でも…シカマルはもう中忍だぞ!
里の上の人がリーダーとしてやれるって認めたんだから、ちゃんと命令に従わないとダメだろ。」
チョウジが俺を庇うように言ってくれた。
「……それならそれ相応に作戦や計画を立ててくれ。
…話では敵もいて待ち伏せの可能性も高いようだしな」
ネジにそう言われたとき、俺の頭に昨日の甘栗甘での会話が甦った。
[二人ともやるときはやるだろ?
シカマルはしっかりしてるし、チョウジは仲間思いのいいやつだ……戦うべきところではしっかりやってくれそうだ。]
(…ったく、あいつはいつもちょうどいいタイミングで、ぴったりの言葉を言うんだよな。)
俺は流、いや…ルミの言葉を思い出し勇気付けられる。
「…とりあえず救出作戦としてこっちが追う立場になる。
つまり敵に先手を取られやすいっつーことだ。
だからこれから、敵の攻撃に即座に対応できる移動フォーメーションを決める。
俺を無視して勝手な行動してっと全員死ぬぜ!」
俺がそう言うと、誰かが息を飲んだ。
「フォーメーションは一列縦隊で行く。」
俺はそう言うと、並び順とそれぞれの役割についてを説明した。