第41章 別れの前に……
『もちろん!
チョウジ、遠慮すんなよ?』
私がそう言うと、奢ってもらえないかもしれないと心配していたチョウジの顔が輝いた。
イノたちは直ぐに店員を呼ぶとそれぞれ品を頼んだ。
「そういえば私、流と話すの初めてかも……」
イノが私の斜め向の席でそう言って、私を見る。
『……イノとサクラは、男子だとサスケしか見てなかったからね。』
私はイノをからかうようにそう言う。
「サスケ君はカッコいいから当たり前よ!
でも、流もサスケ君の次にくの一に人気だったのよ?」
イノは照れもせずそう言って、そう返してきた。
『……え、そうだったんだ?』
(……実は女のわりにモテるなと思ってはいたけど……まさかサスケの次とは……)
私は心の中で苦笑いした。
「そうよ!
サスケ君は一匹狼的なクールでカッコいいところが人気だったけど、流は頭良いのに気取らないで話しやすくて、笑顔が素敵!って感じで人気だったわよ?」
イノはそう言ったあと、顔も何気にサスケ君に似ててイケメンだし、と言う。
「…後、時々見せてくれる慈愛に満ちた笑顔が最高!とも言ってたわね。」
サクラがそう言った。
(……それ多分、自分も体は子供の癖に、子供ってかわいいとか思いながら笑ってたやつだ……)
私は内心汗をかいた。
「……流は男子の間でも人気あったよ!」
それを聞いたチョウジが笑顔でそう言った。
「「……え?」」
イノとサクラが同時に聞き返す。
「だってほら、サスケは一匹狼で人を寄せ付けなかったけど、流はそんなことなかったからいろんな人と遊んでたよね!」
チョウジがそう言うと、イノとサクラはほっとした顔になる。
イ・サク(……そう言うことね……、良かった、流がそっち系の奴に持ててる訳じゃなくて……)
私は二人の考えが何となくわかってしまって苦笑いした。