第41章 別れの前に……
『…すみません、餡蜜ください!
…………サクラはどうする?』
私は甘栗甘につくと自分は餡蜜を頼んでサクラに尋ねる。
「あ、私は白玉餡蜜で!」
サクラが注文すると、店員は厨房へと消えていった。
「……あら?サクラじゃな~い!
それと、流だったかしら?
何々!?デート?」
突然騒がしい声と共にイノが現れた。
「なっ、違うわよ!」
サクラはイノの言葉に怒鳴り返した。
『……俺がサクラを誘ったんだよ、奢るからって…。』
私がそう言うとイノは目を輝かせた。
(……きっと恋愛事と結びつけようとしてるんだろうな……)
私はそんな事を考えながら、イノの後ろにいる二人に視線を向けた。
『……シカマルとチョウジも、イノと食べに来たのか?』
私がそう言うと、チョウジは嬉しそうに頷いて、シカマルは面倒臭そうに肯定した。
『……せっかくだから、三人とも一緒に座ろうぜ!
俺が三人の分も奢るからさ。』
私がそう言うと、シカマルが驚いた顔をする。
「流が!?
やったぁ~、イノいいよね?」
チョウジはそう言うと私のとなりに座る。
「流、太っ腹じゃない!」
イノも異存はないようでサクラの隣に座る。
シカマルはそれを見て私に、チョウジの分までおごる気かよ?といいつつ腰をおろした。