第36章 綱手姫
「流!」
ナルトはドアが開くとほぼ同時に病室に駆け込んできた。
あとからサスケとサクラも付いてくる。
「……流!目が覚めたか?」
ナルトは私を見てそう聞いてくる。
「……あぁ。ナルトが綱手様を連れてきてくれたんだろ?
……ありがとな。」
私はそう言って笑った。
「へへっ……」
私の言葉にナルトは照れたように笑って頬を掻いた。
その後私たちは、リーの病室に行くと言う綱手の後について行った。
カカシとサスケはついて来なかったが、ナルトとサクラはリーの病室を綱手に案内する。
「入るぞ!」
そう言って部屋に入った綱手の後に私たちは続いた。
「綱手様!!」
そこには腕立て伏せをするリーとその横に立つガイがいた。
綱手はそれを見てため息をつくと、リーにベッドに座るように指示した。
その間、ガイがリーの体の状況を説明した。
「……成る程……怪我は治っているはずなのに力が入らないのか……」
綱手はそう言うと、リーに手をかざし診察を始めた。
すると、徐々に綱手の顔は険しくなっていく。
「……綱手様……リーは……?」
ガイが不安気に問いかける。
「……ガイ、私が見る前に、誰がこいつを治療した?」
綱手の言葉に、ガイは首をかしげた。
だが、リーは一瞬私を見る。
前にリーを治療した後、口止めしたため、私がリーを治したことは我愛羅とリーしか知らない。