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If...

第36章 綱手姫


「ルミ、目が覚めたか?」

視界が真っ白になった後、私は優しい声を聞いた。

ボヤける視界がはっきりしてくると、そこには家族ではなく、テレビや漫画で見知った顔がそろっていた。


『……え?
……か、カカシ?……綱手に三代目まで……

……夢?』


私は状況が把握出来ず呟く。
つい先ほどまで、私は父に、暴力を受けていたはずだ。

だが、戸惑う三人を見ているうちに意識がはっきりしてきて、今の状況を把握する。


(そうだ……私、転生して……)


その瞬間、あれが夢だったのだと知る。

現実であり、また夢でもあった出来事……。
だが、今はその場所にいないと言うことが私を酷く安心させた。


"ぱたっ"


軽い音がした。
私を見ていた三人の顔が驚きの色に変わる。

「……ルミ、もうだいじょーぶだ~よ?」

カカシがそう言って私の視線の高さに目を合わせてくる。
その後伸びて来た手で目尻を拭われ、自分が泣いていることに気付いた。

『……先生…………うっ……ひっく……』


私は安心すると同時に、過去に弟を守ってあげられなかった罪悪感に嗚咽を漏らした。


「……大丈夫だ……何があっても、お前たちはオレが守ってあげ~るよ!」

カカシは私の頭を胸に抱え込むようにして、ポンポンと背中を叩いた。






しばらくして落ちついた私は三人に今の状況を説明された。

その後、私はナルトたちが病室の外にいると聞き、変化の印を結んだ。

久しぶりに男の姿になると、カカシに頼んでナルト達を呼んでもらった。
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