第36章 綱手姫
「……流は今、面会謝絶じゃ……
病院の前までついてくるのは許そう。」
火影の言葉に、俺以外がそんなに酷い状況なのかと黙りこむ。
それを見た火影は、ついてくるように言うとカカシの病室を出た。
「……火影様……」
目覚めたばかりのカカシも病室を出ると、火影のもとに近く。
「……流が面会謝絶なのは、流の今の姿が関係していたりします?」
こそこそと話す声が俺の耳に届いた。
(カカシも知ってたのか……)
俺はカカシの言葉に、カカシも流の性別が女だと知っているとさとる。
「……知っておったか……」
火影も気付いたようでそう言う。
「……ここに流がおる。
わしと綱手、それからカカシも許可する。
それ以外はここで待て!」
火影はそう言うと、女とカカシを連れて病室に入って行った。
「なっ!カカシ先生!ずるいってばよ!!」
ナルトが叫んだが、病室のドアがピシャリと閉まった。
俺は苛立ちながらも、腕を組んで壁に寄りかかった。