第36章 綱手姫
「……ここじゃ。」
火影は、カカシの病室の前まで来ると、そう言って中に入る。
女は中に入るなりカカシのそばに歩みよった。
女は、俺たちが見ているなか、カカシの額に手を当てた。
緑色の光が手をつつんでいる。
「…………ん……」
女が手を退けると、カカシの目がゆっくりと開いた。
「……目が覚めたか、カカシ?
……久しぶりだな。」
女は、まだぼんやりしているカカシに話しかけた。
「…………綱手様!?
……俺は……そうだ、イタチに幻術を食らって……」
カカシは女を見て驚いたあと、そうぶつぶつ呟く。
そんなカカシに、火影がカカシが倒れてからの大まかなことを説明した。
「……それじゃあ、流も今、イタチの幻術を受けて倒れているんですか!?」
カカシがそう言うと、火影が頷く。
「…次はそいつの所に案内してくれ。」
女がそう言った。
「その事じゃが、流のもとに行くのはわしと綱手の二人だけじゃ!」
火影がそう言うと、綱手が眉を寄せた。
「何でだってばよ!
流は俺たち七班の仲間なんだぞ!」
ナルトは不満立ったようで騒ぎ出す。
サクラもそれに頷く。
俺も今回は火影の言葉に不満だった。
「火影様、担当上忍である俺もだめですか?」
カカシがそう言うと、火影は困ったような顔をした。