第36章 綱手姫
「……どういうことだ?」
瓢箪……我愛羅が睨むように俺を見る。
「……流は今、幻術をかけられて意識を失っている。」
俺がそう言うと、二人が目を見開いた。
「……流が幻術に……?
そんなの……あり得ない!」
メンマがそう呟く。
「…あいつが受けた幻術はただの幻術じゃない。」
俺がそう言っても二人は納得していないようだった。
「……流のところに案内してくれ。」
我愛羅がいち早く立ち直り俺にそう言った。
「……流は今、面会謝絶だ。」
俺がそう言うと、我愛羅は何か考えるようなそぶりを見せた。
「…………そうか、すまなかったな。」
我愛羅はそう言うと、しぶるメンマを連れて去って行った。
俺は二人に少し悪い気がしながらも病院に向かった。
「サスケ君!」
病院に着くと、後ろからサクラが走ってきた。
「サスケ君!ナルトが帰ってきたわ!」
サクラの言葉に俺の歩みが止まった。
「今、新しく火影になる人とこっちに来るわ!」
サクラがそう言うとほぼ同時に、俺の目に黄色い頭が写った。