第31章 中忍試験~二次試験~
「……名前が知りたかった訳じゃないのだけれど。
それにあなた、流って名前でしょ?」
大蛇丸は呆れたようにそう言った。
「まあいいわ。
足手まといを二人も抱えて、どうするのかしらね?」
大蛇丸がそう言うと、大蛇が数匹襲いかかってきた。
(ここからは少し原作と違うってわけね!)
私は印を組むと風遁を放った。
『練空弾!』
私の口から放たれた術が大蛇を裂いていく。
だが、まだ全てを倒しきれていない。
「多重陰分身の術!」
その声と共に沢山のナルトが現れ蛇に手裏剣を叩き込む。
「わりーな、サスケ!
合言葉は忘れちまったぜ!」
ナルトはそう言うと腕を組んで木に着地した。
だが、ようやく動けるようになったサスケが巻物を取り出し、それと引き換えに退くように大蛇丸に交渉を持ちかけた。
「サスケ!何トチくるってんだテメーは!?
巻物敵にやってどうするんだってばよ!!」
ナルトはサスケの行動に激昂するが、サスケは構わず巻物を大蛇丸に投げ渡す。
しかし、ナルトが巻物を横からさらい、そのままサスケを殴り付けた。
そして、そこから再び原作沿って出来事が進み始める。
(さすが原作キャラ。少しずれ始めた原作の流れに戻って行ってる。)
『でも、完全に、戻されれる訳には行かないんだよね。』
私は、五行封印をされ気を失ったナルトが、サクラの投げた苦無で木にぶら下がったのを確認してから、瞬身を使った。
サクラの背後に回り込み首に手刀を入れる。
気を失って崩れ落ちるサクラをそっと地面に寝かせる。
サスケはサクラの言葉に大蛇丸と戦い始め、私の行動に気付いていなかった。
……そして、私は再び瞬身を使うとサスケの背後に回った。