第31章 中忍試験~二次試験~
サスケの答えに大蛇丸が楽しそうに笑う。
「なるほど、疲れも油断も無いってわけね……
思った以上に楽しめそうね……」
大蛇丸はそう言うと巻物を取り出した。
そして、:地:と書かれたそれを見せたあと舌を伸ばして飲み込んだ。
「さあ…始めようじゃない……
巻物の奪い合いを…
命懸けで。」
大蛇丸がそう言った瞬間、私達を凄まじい殺気が包んだ。
(なるほど、ダンゾウより強いかな)
私は生まれて初めて受けた殺気と大蛇丸の殺気を比べる。
(だけど、思っていたほどじゃないな。)
私はもっと恐ろしい殺気を想像していたため、少し安心する。
(でも、油断はできない。)
私は横の二人をちらりと見た。
サスケは殺気に当てられ嘔吐し、サクラは涙を流して地べたに座り込んでいた。
「あら?
あなた、この殺気を受けても平気なのね……
面白いじゃない。」
大蛇丸はサスケとサクラの二人を見たあと私を見て感心する。
サス(こいつ…どうして平気なんだ!?)
サスケは堂々と立つ流の姿に目を見開き驚く。
『だって俺、あんたより強いよ?
大蛇丸さん?』
私は不敵な笑みを浮かべた。
大蛇丸は驚いたような顔をしたあとニヤリと笑った。
「私の正体まで見破るとはね…
しかもその上で私より強いとほざくなんて……
あなた何者?」
大蛇丸は興味深気に私を観察してくる。
『江戸川コナン。』
私は思わず頭に浮かんだ名前を口にした。
かろうじて、探偵さ、の一言は理性で押さえ込んだ。
(何でここでこの台詞出てきた!?ふざけてる余裕ないだろ!)
私は反射敵にそう言った自分を心のなかで罵った。