第31章 中忍試験~二次試験~
「いって~、おい、みんな大丈夫か?」
私が見つめる先からナルトが姿を現した。
(来た!)
サクラやサスケとは違う反応を示しながらナルトを睨む。
「ナルト、ちょい待ちなさい!
合言葉……」
サクラが近づくナルトに慌ててそう言う。
「分かってるって……
大勢の敵の騒ぎは忍びよし
静かな方に隠れ家もなし
忍びには時を知ることこそ大事なれ
敵のつかれと油断するとき。」
ナルトはつかえることなく、すらすらと合言葉を口にした。
合言葉を間違うことなく言い切ったナルトに、サクラが安心したように息を吐く。
対してサスケは不適な笑顔を浮かべた。
"シュ"
サスケほナルトに向かって苦無を投げた。
「うわぁ!」
ナルトは慌ててサスケの投げた苦無をよける。
「サスケ君…なんで?
ナルトはちゃんと合言葉を……!」
サクラはサスケの行動に焦ったようで必死にそう言う。
「今度は俺の攻撃を避けるほどの奴か……」
サスケはサクラの問いには答えず厳しい顔をする。
「よく分かったわね……」
ナルトがらしくない笑いを浮かべ変化を解いた。
「何故分かった、私が偽者だと……」
草忍姿になった大蛇丸がサスケに聞く。
それにサスケはナルトがいかにバカか教えるような理由を答えた。