第4章 クシナ
「…って、あぁああ!あなたがアラシちゃんだってばね!?」
「う?」
「ああああー…そっか。あ、そっかあ」
早とちり、そっかそうだったのか。
「良かったぁー…」
ふっと力が抜けて膝をついてこの子を抱いたまま玄関に座り込む。
不安やら緊張やら沢山が抜けたのが分かる。涙でも流しそうだけど、でもキツく抱きしめすぎてしまったのか腕の中でもがくアラシちゃんに少し笑みが零れた。
「ごめんねアラシちゃん、びっくりさせちゃったね」
「んーん」
「えらい!流石ウシヲさんの娘ねー
あ、そうだ。自己紹介がまだだった…
あたしはクシナ。よろしくね!」
玄関の扉を閉め、ちゃんと抱き直したアラシちゃんに名前を言うが流石小さい子はあちこち興味が向くみたいでちっちゃいまんまるな瞳は私の髪を見つめていた。
…まぁ、紅い髪は珍しいから仕方ないけどこんなに見られるのはアカデミー入った時とミナトくらいで少しドキドキする。
「…って痛い痛い!引っ張ったら抜けちゃうってばね!」
「アラシも、まっかかほしい!くしなおねーちゃん、まっかかきれい…いいなぁ。
アラシもまっかっかがいい!」
(綺麗な髪だから、すぐ気づいた)
(そんなに俺と似てるかなぁ…?)
ミナト、これは里の皆が勘違いしちゃうわよ。
私の髪を好きだと言ってそんな顔で笑うんだもん。
「アラシは、ミナトと似てるわ」
「ほんと?」
「うん。里中が勘違いしちゃうくらい」
「そなのー」
そっくりよだよ。
(あとなんかぽーっとしてるとことか似てるってばね)
(ぽー!)
(あ、違う違う)
(きゅるー…)
(あ。お腹減った?何か作るってばね)
(!くしなおねえちゃん、ごはんつくるのっ)
(何がいいー?)
(お、お、お)
(お?)
(おむむいす)
(おしい)