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初恋〜朽木白哉夢〜

第3章 友の死


「いつまでむくれているつもりだ」


 会議が終わり、六番隊の隊舎へと戻る。バサリと流魂街の地図を広げながら投げ掛けられた言葉に、俺はフンッとそっぽを向いた。

 そんな俺の態度に仁之心は不快そうに眉間のシワを深くしながら呆れの溜息をもらす。


「まぁいい、そのままでいいから聞け。今回の件に関しては主に私とお前の二人で動く事になる。これ以上被害を出さないためにも仲たがいをしてる場合ではない。わかるな」


 わかるな? ええもちろんわかってますともわかってますけどね、主に仲たがいの元凶はおたくの方だと思いますけどね俺は。


「とくに相手の情報がない今はひとつのミスが大きなミスへつながる。次は私とお前のどちらかが命を落とすやもわからぬ。そうならぬ為にも……」

「わかってるよ! 一々うるっさいなあんたは」


 またグチグチと言い始めた仁之心の言葉をあーもう! といらただしげに遮る。同じ朽木でも何故こうも対照的なのか。

 朽木白哉はあまり喋らず言葉が少なすぎて意味が伝わらずイラつくけど、この朽木仁之心の方は喋りすぎで言葉数が多くてイラつく。いや、ねちっこい分仁之心の方がウザイ。とってもウザイ。


「俺だって死にたくないんでな、皆まで言われなくてもわかる。お前俺をなめてんのか? 伊達に一番の長を努めちゃいないんだよこれでも!」


 そりゃ確かに? 団体行動はどっちかといえば苦手ですけども。平隊員の時も個人で動き回ってよく百荒天に怒られてましたけども。他人を危険に晒すほど馬鹿じゃない。と、思う。


「大体、なんでお前だよ。朽木白哉至上主義のお前が朽木の傍を一時でも離れてまで他隊の話に口を突っ込む事自体俺は驚きだね。しかも自分から首を突っ込むなんてさ」

 


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