第11章 夏と、浴衣と、猫たちの暴走。 R18
side莉奈
「…多分こっち。」
研磨先輩のカンに引き寄せられ、着いた先は公園。
まあ、そこに美優さんとリエーフ先輩はいたんだけど…
雰囲気的にこれは見ちゃいけないやつですね。
あの2人の行為に遭遇するのは何回目なのだろうか。
それにいちいち反応して赤面してしまう私も私だけど…
「…場所はわかったからおれ、戻るね。」
そう言うと、研磨先輩はそのままみんながいる方向へと戻って行った。
一方てつろーさんは…
さりげなく…いや、全くさりげなくない。
私のお尻を撫でている。
小声でてつろーさんの名前を呼べば、にやり、嫌な顔をして笑う。
「莉奈チャン、俺ん家行こうか。」
いやいやいや。
ちょっと待って。
私まだお祭り堪能してない。
さっきじゃがバターとクレープ(ミックスベリーだったから美優さんとシェアできなかった…)食べたけれどまだお腹空いてるし、花火も半端でちゃんと見れてないし。
そんなことを思いながら後ろに下がれば、いつの間にか背中には木。
噂の壁ドン(⁉︎)をされながら何故か迫られる私。
「俺は別にここでもいいんだけど…な?」
やる。
てつろーさんならやりかねない。
きっとわざと2人に聞こえるようにえっちなことをするに違いない。
「…お家…連れてってください…」
観念しそう言うと、てつろーさんは私に向かって、にやり、と笑った。