第12章 灰羽リエーフの1日 2017
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ずるい。
リエーフは、ずるい。
だって、キス一つで簡単に私のことを骨抜きにしちゃうんだから。
何度も絡められ吸われる舌。
甘えるように私からも舌を吸えば、リエーフは腰に回した手とは反対の手をパジャマのボタンに添え、ぷちぷちと外し始める。
ひやりとした指先がお腹にあたりふるりと身体が震えた。
「美優さん、脱がせていい?」
キスの合間に問われ、小さく頷くと背中に回った手がブラのホックを外す。
緩んだ下着の隙間から指が入り込み、やわりと胸が揉まれる。
『リエ…フ…』
「脱がせますね。」
するりと肩からパジャマと下着の肩紐が落ちる。
露わになった上半身。
ちゅっと頬に唇を寄せた後、背中に回る腕。
くんっと後ろに倒され、優しくベッドに寝かされた。
「足、いいですか?」
そう言われ足を上げれば、パジャマと一緒に下着も脱がされ、わたしは1人、生まれたままの姿になった。
そういえば今日は冷え込むって言ってたな。
寒さで身体が震える。
それに気づいたリエーフは自らも服を脱ぎ、私をぎゅっと抱きしめた。
「すぐにあっためてあげますね?美優さん。」
そう言ってリエーフは再び私にキスを落とした。