第12章 灰羽リエーフの1日 2017
14:55
”あれ”も出来上がったので私は着替えてリエーフの学校がある駅へと降り立った。
整った顔をしたリエーフは基本的にカジュアルからフォーマルまでなんでも似合う。
似合うからこそ何をあげていいのか迷ってしまうのだ。
駅ビルで色々見て回ったけれど正直これというものは浮かばない。
諦めて駅から抜け出ると何かないかとふらふら歩き回った。
ふ、と立ち寄ったメンズのお店。
ぐるぐるお店を巡っていた時に見つけた冬用小物の棚。
沢山の小物がある中で黒、グレーのグラデーションのマフラーが目に留まり、思わず手を伸ばして広げてみる。
よくよく見れば、それはマフラーではなくストール。
しかし、薄手なのに生地がしっかりしているためマフラーとしても使えそう。
表示タグを確認するとカシミヤの文字。
だから軽いのにあったかそうなんだと納得してしまった。
これ、いいな。
値段を確認したら、お財布に優しくてプレゼントにも良さそう。
私はそのストールを持ち、会計へと進んだ。