第12章 灰羽リエーフの1日 2017
7:50
『行ってらっしゃい、リエーフ。風強いから気をつけてね?』
そう声をかけリエーフを送り出す。
家を出るギリギリまで行きたくないと駄々をこねたリエーフ。
今日で21才なのに…
そうそう昨日の夜は大変だった。
リエーフにしては珍しく1回で終わったんです。
でもその1回が問題で…
リエーフは1回だけだったけれど、私の方は指や舌で何回もイかされたわけで…
おかげで今も腰が痛い…
ってそんなこと言ってる場合じゃなかった!
今日はリエーフ、5時ごろには学校が終わるから準備しなきゃ!
そう。
本日私は久しぶりの連休。
今月は職場であるレストランで、貸切パーティーが多かったため休みも少なく残業もあった。
そのシフトをこなす代わりにと、29〜31日の連休を店長にお願いして作ってもらったのだ。
その代わり、休みが少なかったのと台風のせいでリエーフの誕生日プレゼントを全く買えていない状態。
「美優さんとおしゃれして2人で出かけられるだけで嬉しいんですから、オレ。」
そう言われたけれど、そうもいかないのが私の気持ち。
リエーフの喜ぶ顔がみたい。
だから、素敵なプレゼントを渡して喜んでもらいたい。
帰宅が5時。
ってことは13時…遅くても14時までに家の片づけ、料理の準備をしなきゃ。
確かそのくらいには雨も小降りになってるってニュースで言ってたし。
そう考えた私はエプロンを身に付けると、きゅっと腰紐を締め、よし!、と気合いをいれた。