第13章 二・其の弐
櫻『殿、そのお相手はどの様な御方なのですか?
もともとお二方にではなく影丸にとのお話なのですよね?』
兄に気をきかせてか、話を戻すように翔がお酒を持って父上のもとへとよっていく。
櫻『是非、私もそのようなお話があれば…』
二『心にも無いことをぬけぬけと…』
父上へと媚びていく翔に、聞こえないほどの小さな声で呟くと隣からなだめるように相葉の手が伸びてきた。
二『……大丈夫だ、
すまない。ちょっと風を浴びてくる。 雅紀はここにいろよ。』
付いて来ようとする相葉に、兄上が見ている事を目で合図を送って一人席を立つとその場を離れた。