第13章 二・其の弐
二十歳を超えて数カ月、お酒を呑む機会も多くなったけど、まだまだ雰囲気にも慣れなくてすぐに酔ってしまう。
二『はぁ~。 夜風が冷たくて気持ち良いな…。』
誰に言うでもなく一人呟くと窓の格子に肘をついてもたれかかる。
大『本当だな。 気持ち良い。』
背後から近づいてきていた兄上がそう言いながら傍へと座るとフワリと抱き寄せられて胸元へと顔を埋める。
二『あ…兄上…』
大『久しぶりだな…。 こうしてまたお前を
腕に抱くのは…』
二『兄上…』
大『和也…。 私を…こっちを向いて』
そう言うとそっと顎を持ち上げるようにして顔を上へと向けさせる。
二『あ……んっん……』