第1章 *どうしてこうなった。
「ねえ、」
「なに?」
「…俺、前からのこと…えっと、すき、だったんだ。
つき、あって、くれませんか」
そこから全てが始まったんです。
付き合うことによって知れたリヒトのこと。
実はゴーヤとかピーマンとか小さい子が苦手な野菜が苦手だったりとか、
猫が大好きなとことか。
知っていくにつれ、私も今じゃリヒトが大好きになってしまった。
大学2年の6月。
リヒトと付き合い始めて、早半年が経とうとしている。
「今日泊まりにくる?」
「うん、そうしよっかな」
付き合い始めて4ヶ月、つまり2ヶ月前に私とリヒトは初めて身体を重ねた。
それ以来は、何回か。
何よりリヒトは不慣れな私を大切に優しく扱ってくれる。
そんなところも大好き。
お互い上京で、1人暮らしの私達は半同棲っぽい感じ。
1週間の半分ぐらいはリヒトの家にいるから。
まあ、私の家からリヒトの家も自転車で20分ぐらいの距離なんだけど。