第4章 いざ混沌の2ーBへ
「ん〜と、藍染だったか?
俺は衣更 真緒。
大方弁当忘れたりなんなりで、食堂の場所わかんなくて困ってんだろ。
よかったら案内してやろうか?」
『えっ!本当!?』
「おう!
困ってる奴は放っておけないんだ」
そう言って二カッと笑うのは、予想通り、衣更 真緒!
うわー何このCV.梶裕貴!
お腹減ってたから反応できたけど、シラフだったら叫んでたね!
「そんじゃ早く行こう。遅くなるとあんまり選べないからな」
『う、うん。
えと、ま……衣更くん』
「? なんだ?」
『ありがとう。
さっき衣更くんが言ってたとおり、今日お弁当忘れちゃって……。
本当に困ってたから。すごく助かった』
「……! そ、そんなん気にすんなよ。
新しい環境で、慣れてないんだからそういえこともあるだろ?」
私がお礼を言うと、衣更くんは顔を赤くして照れた。
そっか。あんスタの衣更真緒はなんでも仕事引き受けちゃう苦労人で、生活能力の低い……なんて言ったら悪口みたいだけど、お世話すべき幼なじみがいる。
だから、きっと世話を焼くのが当たり前になってて、お礼を言われ慣れてないんだ。
そう思うと、今まで画面の中のアイドルとしてしか感じてなかったけど、3次元の男の子らしく思える。
きっと他の人たちにも、こういう1面がたくさんあるんだ。
それに気づけてよかった。