白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
『え?えっと…』
姫凪もいつも通りを期待してたのか
拍子抜けした顔で
オロオロしてる
”シないの?”って
言いたそうだけど
姫凪からそんなの言えるわけないのも
分かってて
「あ、一緒に仕上げる系?」
気付かないフリするとか
俺は卑怯だな
『ううん!出来てる!
えーーっと…そうそう!
お酒!買うの忘れた!』
照れ隠しなのか
わざと大袈裟なリアクションで
笑う姫凪
もちろん其の場凌ぎで
姫凪が酒を飲まないのも
「軽く飲んで来たから
俺は要らねぇけど
姫凪が飲みたいなら
買いに行くか?」
『…ううん、私は昨日
飲み過ぎちゃったし…
要らないかな…』
こう言うのも分かってた
飯なんかどうでも良くて
ただ単純に
「姫凪?
待ち疲れた?」
『そんなんじゃないよ
えっと…私…』
俺と触れ合ってたいのも
分かってるのに
「姫凪…」
触れる度に思い出す
さっき約束を破った事を。