白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
誤魔化す様に吐き出す声が嫌だ
『…うん、良いよ?
部屋行こう…お風呂の用意も
出来てるよ』
「…あ、あぁ…サンキュ
姫凪…実は今日遅くなったのは…」
『疲れてるでしょ?
大丈夫、帰って来てくれたのが
嬉しいから気にしないでよ
ほら、早く中に入ろう?』
「…おぅ、そうだな」
気を使わせてるのか
俺を信じてるから
聞かないのか
どっちにしても
姫凪に隠し事をしてる
自分が嫌で嫌で仕方ない
服を脱ぎ捨て
バスルームに向かうと
後ろからトコトコ付いてくる
小さな影
『…一緒に、入りたい…ダメ?』
恥ずかしそうに俺を見上げる目が
「まさか。
大歓迎ですよー?
そのかわり覚悟してクダサイ」
『!?もう!鉄朗のエッチ!!
お風呂ではダメだってば!』
「誘ったの姫凪ですぅ」
まっすぐ見れなくて
おちゃらけて返し
二人産まれたままの姿になる