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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ


抱き締めたい
今すぐに。
でも…

「…失礼します」

監視されてるかも知れないという
変な圧に負けて
俺はそのまま姫凪を置いて
先にマンションのエントランスに
足を進めた

姫凪に俺から
賭けの事を話すわけにはいかない
いや、賭けなんかしてる事を
知ったら幻滅されるかもと
思うと言えない

なにより

『鉄朗!
どうしたの?
あの車、なに?』

「…なんでもないですぅ…
姫凪…ただいま
遅くなってゴメンな」

またハナちゃんと
会うなんて
やっぱり見合いします、なんて
言えるわけねぇよ…

そんな事も全部わかった上で
哀川さんは
俺に話を持ちかけたのかも知れねぇな…

あの人の狡猾さが怖くて
駆け寄って来た
姫凪を抱き寄せると

『飲んでたの?』

不安そうに俺の胸に声を落とす

「…チョット飲まされた
飯は食ってないから
姫凪の飯食いたい
それより…姫凪が食いたい」

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