白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
すると
「君の彼女への想いは
調べた時に分かってる
もちろん彼女の気持ちや性格も
大体はね
そうだ、一つ君達にチャンスをあげようか」
哀川さんが何かを思いついた様に話し出した
「日曜の見合いの決行を
変える事を許さない代わりといっては
なんだが…
私にハナと君の
結婚の計画を中止させる
チャンスだよ
君達の絆が本物なら
この話は諦めようじゃないか」
「絆?
いや、その前に結婚って…
ハナちゃ…ハナさんの
気持ちは?
あの子にも好きな人が…」
見合いどころか結婚まで話を
進めようとしてる事に
詰まってた声が溢れ出す
「あんな男の事は
忘れてもらわないと困るんだよ
乗り気でなくても
人間は良く出来てるものでね
そういう環境になれば
自然と情が湧いて来る
愛は後から付いてくれば良い
ハナは君と会って
外に出るようになった
笑う様になった
相手として君は
申し分がないんだ
逃すわけにはいかない」