第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ

部長待ってるんじゃないの！？
早く給湯室に行ってはどうかな！？

てゆっかいっそのこと
部長のコーヒー淹れるの変わろうかな！

「…布施さん
仕事中は弁えてくださいね
黒尾さんも相手にしてないみたいですし」

『は、はい！すいません赤葦さん…
頭の中が暴走してました…』

「見てたら分かります
以後気を付けて…」

呆れ顔の赤葦さんに
頭を下げ
必死に考えない様にするけど

やっぱりどこかで
気になる二人の会話

資料の整理をしながらも
チラチラと二人の様子を見てると

…あ、れ！？
鉄朗が消えた

膨れた頬の女子社員が
一人になってて

「姫凪、後でコーヒー淹れて？
…ヤキモチ可愛過ぎて
止まんなくなりますぅ…」

パソコンを覗きながら
耳元に声が落として来る

『ひゃ、あ！鉄朗！
イキナリ後ろから声掛けないでよ！』

「隙だらけな姫凪が悪いんでしょうが
赤葦に怒られる前に
切り替えなさいよ〜
（後で甘やかしてやるから）」