白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
「妬いた?」
『妬いた…
妬いて気付いた…
私…鉄朗じゃないとダメだって
でも、言えなかった
今更だって…思って…
鉄朗はもう私の事
吹っ切れて
前に進んだんだって
思って…た…』
「バカ…吹っ切れるかよ
どんだけ未練タラタラだったと
思ってんだ…
俺はお前が吹っ切れたんだと思ってた
オイカーくんの事を…
好きになったんだろうって…」
姫凪の言葉に
今度は俺の声が詰まってしまう
すれ違ってた心が
絡まってた糸が
『そんなわけないじゃない
鉄朗しか好きじゃない…』
「証明してくれる?
これから、身体で」
『うん…』
「期待しても?」
『もちろん…いっぱい、伝える…』
綺麗に解けて
「姫凪」
『鉄朗…』
交わって行く
「こんな所じゃ勿体ねえな
ベット、行く?」
『…ベット…ね、うん。
連れてって…』
「ほら、おいで?」
『え!まだ自分で歩けるよ!』
広げた腕に
顔を赤くして首を振る姫凪