第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ

何しても可愛いとか
反則が過ぎる！

「うーそ！
なにしても可愛いですよーぉ？」

『それは…ホント？』

「…だとしたらマズイでしょーが。
ほら、サッサと行かねぇと
オイカーくんに
またオンナ口説かれちまう！」

話せば話すほど
ズブズブと沼に
ハマる気しかしなくて

『…あの人？
待ってるの』

「…あぁ」

『約束は…やっぱり
あの人とだったんだね
お邪魔じゃない？ゴメンネ…』

「俺も進むから
もう…忘れようぜ
そんでまた、友達として
付き合って行けたらと思う…」

強引に引いた振りをした幕
涙目に見える姫凪から
目を逸らして

「…こんな所で話す事じゃなかったな
行こうぜ
とりあえず飯食おう」

ゆっくり足を進めた

テキトーに決めた店は
友達と来るには
シャレた感じで

『…いいお店…だね』

意味深に呟く
姫凪の声に
しくじったと思っても遅い

「相手の子がね
結構お嬢様でねェ
ほら、研磨の関係の
ご令嬢だからさ」