第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ

居心地悪そうに
キョドる瞳
話し難そうに
吃る声を

さっきオイカーくんとジャレてた
姿とは程遠いもんな

「イジメてるみたいでしょーが
泣きそうな顔すんなァ」

クセでヨシヨシと撫でた頭が
バッと勢い良く上がり

『ありがと…来てくれて！
チャント早く歩くね』

真っ直ぐ見つめられた目

ちょ、イキナリそんな目で見られたら

「…お、おう。
姫凪…オマエ…」

今度は俺がキョドるでしょうよ！

大きな目が映す自分に
熱くなる顔

今更だけど…

『なに？なんかヘン？』

コイツ…クッソ可愛いし！

なんでこんなにの
俺のど真ん中なんだよ！
初めて会った時と同じ
いや、それ以上に
ど真ん中で
気を抜いたら
愛を紡いでしまいそうな唇

「ハッ…！超ヘン！
なんか前髪今日
調子悪くね？！」

無理くり揶揄って見るけど

『え？ホント？
風強いからかな
もうちょっと固めて来たら良かった…』

…あぁ、もう！
真に受けて落ち込むな！