白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
情けない声を
テツローくんに吐きかけて
部屋に戻ると
姫凪は赤葦と
仕事の続きをしてて
俺の机には
コーヒーがポツンと置かれてる
"ありがとう"そう掛けようとした声は
「姫凪ちゃーん
これチョット見てくれない?」
『はーい!ちょっと待って…』
「まーてーなーいー!
早くおいでー!」
『急かせないでください!』
仲良さそうな二人の
やり取りに飲み込まれた
黙々と仕事をこなして
昼休みの鐘を待って
立ち上がると
『あの…!クロ…!
チョット話…が……!』
姫凪が勢い良く
俺の席に来た
「姫凪ちゃんが?
珍しいなァ
なに?仕事の事なら
今日はもう外に出ないから
飯食った後で良くね?」
嬉しい気持ちに
入り交じる
オイカーくんとの関係性への
ヤキモチで
クールぶって応えると
『仕事…の事、じゃなくて…
個人的なこと…昼御飯…
一緒に、どう…デスカ!』
まさかのお誘い