白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
近くなった温もりは
離れずソコで留まって
『ううん、それは全然…
くろ…おさんは?
えっと…』
俺をジッと見つめて来る
オイヨイヨイ…そう言うのは
まだ冷静に対応出来ないんだが?
「俺の営業能力
舐めないで下さい~
てゆっか…その…」
『クロ…あの、ね…』
また少し近くなる温もりに
「あー!そうだ!
電話入れなきゃダメな所
忘れてた!
スマン、また後でな!
その前に便所!!」
慌てて距離を取る
「なんなんだ、イキナリ…
疼く行動取らないでクダサイ…」
駆け込んだトイレの個室
期待しまくったテツローくんが
おとなしくなるのを
虚しく待つ
姫凪もきっと
ハナちゃんの元カレ同様
吹っ切れてるから
前と変わらん感じで
絡んで来てくれてんだろうけど
俺は…まだ、無理だ。
「マジでハナちゃんの
気持ちが分かりまくる…
これがドラマだったらなァ…
ハッピーエンドも
見えてくんのにねェ…」