第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ

『鉄朗、昼ご飯行かないの
…あれ？及川さん？』

「ごめーん、姫凪ちゃん
今日の昼は俺にクロちゃん
譲ってくんない？
仕事の話があるんだ」

『そっか、分かった。
じゃあまた後で』

俺に変わって
姫凪を遠ざけ

「行くよ、クロちゃん」

先を歩き出す
着いたのは俺らがよく
打ち合わせとかで使う店
喫煙席もあって
タバコも吸えるし
ヘビースモーカーには
嬉しい店だ
って、そんな事はどうでも良くて。
本題は

「さて、聞かせてもらおうか？
なんで見合いする事になったのさ」

こっちだよな。

軽食が運ばれて来た
タイミングでオイカーくんが
口を開く

「いや、その前に
なんでオイカーくんが
哀川さんと繋がってるんだ？」

「なんでかなんて
こっちが聞きたいたいね
イキナリ電話掛かってきて
今日の夜に会社に来いだってさ
ハナちゃんのお父さんじゃなかったら
怒鳴りつけて
ケチョンケチョンにしてるね！」