白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
「何度も鳴らしといて
それ、聞くー?
どうした?仕事の事?」
〈ううん、そうじゃなくて
見合いの事
するんでしょ?日曜日〉
イキナリのオイカーくんの発言に
一瞬止まった思考
なんで知ってる?
ハナちゃんが言ったのか?
〈俺が聞いたのは
相手の親だよ
気分悪いよね
なーんでもお見通しって感じがさ〉
哀川さんが!?
「なんて言ってた?」
〈それは明日話すよ
その時に俺も動き方を決めるから
とりあえず、クロちゃんが
見合いするのは
声の感じであの人の嘘じゃないみたいだね
それが確認したかったんだ
じゃあ、おやすみ〉
「おい!待て、及川!」
〈嫌だねバーカバーカ
眠いんだよ、及川さんは〉
一方的に切れた電話に
呆然としてると
『鉄朗?』
後ろからかかった声
「うわっ!姫凪!?
どうした!?」
慌てて飛び起きて
姫凪に近づくと
『え?いや…別に
起きたら鉄朗が居ないし
喉も乾いたから
ココかな?って…
何してたの?』
不安そうな目が俺を映して揺れている