白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
大丈夫だ
そうに決まってる
俺と姫凪は
〈でも…!
お父さんとの事
言えないんでしょ?
お父さんはきっと
一番卑劣な事、する…〉
「なんとかなるって」
壊れたりしない
〈…なら、良いんだけど…〉
まだ不安そうな声のハナちゃんに
「日曜は、なる早で終わらせて
帰ろうなァ?」
一方的に話を終わらせる言葉を押し付け
電話を切った
シン、と静まったリビング
どんな手で
どんな経路で
哀川さんが姫凪に
俺との事を伝えるのか
不安ばかりが募る
研磨に相談しようか
でも、研磨に相談する事は
哀川さんにはお見通しだろうか
関係なそうな木葉とか
夜っ久んあたりに…
そう思った途端に鳴る着信
【及川徹】
「狙ってんのかねェ…
さすがにオイカーくんに相談はなァ…」
切れても鳴る着信に
仕方なく出ると
〈クロちゃん、遅くにゴメンネ
寝てた?〉
相変わらず爽やかな声