白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
柔らかい身体は
なによりも落ち着く
『ホント?
悩んだりしてない?』
悩んでる
苦しくて死にたくなるくらい
でも……
「うん…ヘーキですぅ…
お前が側に居れば
満足だから…離れないで…」
お前が居ればそんなの
全部消えるから
「可愛いね、お前は…
姫凪…俺はお前だけだから
何があっても変わらないから…
信じてくれるか?」
離れんな
信じてくれ
俺はお前だけだよ。
『うん、当たり前じゃない
もう離れるのはイヤだよ、鉄朗…』
姫凪の瞳に映る
情けない自分の顔が悔しくて
「俺も…」
思わず逸した目
『鉄朗…?』
「…腹減った〜
飯食おうぜ?
姫凪もチャント食わないと
ぶっ倒れるぞ〜」
身体を離して立ち上がろうとすると
グッと掴まれる服の端
期待はずれと聞こえて来そうな程
尖った唇に軽く笑って見せ
「飯食ったら
キッチリ充電するから
そんな膨れなさんな
ほら、運ぶの手伝うから」
頬を撫でて
キッチンに入る