刀剣乱舞 マニアックなシチュエーション短編集(R18)
第1章 和泉守兼定~ヘアアレンジ~
着物の帯が布団の横で無造作に置かれている。
私はそれを横目にしてから、目の前の彼を見た。
彼は全部脱ぐより、少し着ている方が好きなのかもしれない。
驚くべき性癖の片鱗を見たところで、彼の手が私のわき腹を滑った。
「んっ」
短い声。気持ちいいという理由からではなく、くすぐったいという理由から来た声。
それでも、彼にとっては興奮の材料になったようで、するするとわき腹を撫でる手は止まらなかった。
「っちょ、っな、くすぐ………」
笑いそうになるのをこらえていると、不意にそれはやってきた。
「っや!」
「!」
一際高く声が上がって、兼さんの手が一瞬止まる。
感じたことの無い感触。いや、近いものは前にもあった。
そうだ、これは………
「髪の毛、か」
「くすぐったい。」
私の講義に、闇の中で彼は笑ったようである。
「ん、やっだ、ぁ………んぁ」
覆いかぶさった彼の髪が、私のわき腹だけでなく太もも、肩、首、そして何よりも下着越しに胸をくすぐった。
普段は髪を結んで行う行為。でも今日は、違う。
初めて、何て可愛らしい言い方は出来ない。
でも、やっぱり、何だか慣れていなくて変だった。
「あーーーっや、ん!!」
「おい、もうたってるぞ」
何が、とは言われなくともわかる。
胸のふくらみが強く揉まれて、下着が捲し上げられた。
だから私は、考えることを止めた。
グッと子供のように両手を伸ばす。
そうすれば、彼は手を止めて顔を近づけてくれた。
「ん」
「っん」
唇と唇がくっついて、体温がそっと分けられる。
生きている。
何方が、ではなくどちらも。
それが嬉しくて、温かくて愛おしくて。
私は目を閉じる。
胸が彼の好きなようにも揉まれて、その内舌でも触れられる。
好き勝手やらせていると、一瞬痛みとは呼べないまでも衝撃が走った。
「っん!!」
噛まれたのだとわかってはいたが、文句はない。
その内、空いた手が脚へと移ってもう一枚の下着に触れた。
「弥刀、脚上げろ」
彼の声に頷いて、そっと上げれば、もう、止める物は無かった。