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刀剣乱舞 マニアックなシチュエーション短編集(R18)

第1章 和泉守兼定~ヘアアレンジ~


「うっはは、ポニーテール!ポニーテール兼さん!!」
「ちょっと待てよ……ほら出来た。お下げ弥刀」

兼さんに言われて頭に触ると、見なくとも左右ずれているのが解った。

「ふふふ、不器用だね。兼さん」
「う、うるせーな」

気まずそうに言う彼が愛しくて、私はにっこりと笑う。
彼とこうやって、子供の様に遊ぶのは嫌いじゃなかった。もちろん、どんな時も嫌いじゃないのだけれど。

「ね、兼さん。大好きだよ」
「愛してるじゃねーのかよ。」
「たまには出し惜しみをするもんですよ」

私はそっと言って、兼さんの髪を解いた。
私自身の髪も解こうとすると、そっと手が押さえつけられた。

「?」
「まだ解くな」
「………兼さんはお下げの方が好き?」
「あ?いや、まぁ………この方が良い事もあるからな」
「いい事」

私はただ聞き返す。彼の考えが聞きたいからだ。

「まぁ、教えてやるよ……………こういうこった」
「イタッ!あいててて、あ、また跡つけたの」

私はハッとして聞く。
兼さんがにやりと笑う。
この後の展開が解ったけれど、私は逃げなかった。逃げる意味も無かった。訳も又、しかり。

「………痛いのは嫌いですからね」
「わーってる。」

真っ直ぐに目が合って、どちらからでもなく微笑んだ。
部屋の灯りが、そっと消える。
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