第18章 再会
机に突っ伏してから、頭に手をのせられ、撫でられた。
とくん、と何かが胸の奥から聞こえる。
ああ、この手は日代君のだ。顔は見ていないけれど、この優しい手つきは知っている。
あと、こんなにも胸が高鳴っている理由も。
私は彼に恋しているんだ。
亮太に対して胸を高鳴らせていた、あの頃と感覚が似ている。
…。私は彼を好きになってしまったんだ…。
そう思ったら、いつ顔をあげればいいのかわからなくなった。
今顔をあげて、彼の顔を見る何て…。恥ずかしくて死にそうだ。
私達は友達だと信じて疑わなかったあのときが、不思議に思えてしょうがない。
どうやって私は日代君と話してたっけ。
混乱してここから立ち去りたい衝動にかけられた。
でも、だめだ。恋は逃げてはいけないんだ。
私は亮太と喧嘩する勇気がなかった。
どうしてデートに行きたくないの、と尋ねることもできずに逃げた。
だからあんな結果になった。
日代君と少しでも近づきたいと思うなら、逃げちゃダメなんだ。
この恋は絶対に大事にしよう。
もしうまくいかなかったとしても、いい体験だったと言えるような、そんな恋にしたい
日代君はとても素敵な人だから。
私は顔をあげた