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君を俺だけのものにしたい【Mr.FULLSWING】

第11章 兎丸の場合


忙しく走っていた足に急ブレーキをかける。
「はいストーップ!」
「うわっ!?」
急に止まったから、○○ちゃんは僕の背中に勢いよくぶつかった。
「あいたーっ。肩ぶつけた。」
「ごめんごめん。」
振り返ってそっと○○ちゃんを抱き締めた。
「比乃君!人に見られるよ!」
「大丈夫だって。プライベートビーチでしょ?」
じたばたする○○ちゃんを宥めすかすと素直に大人しくなった。
サボりもそうだけど、○○ちゃんは案外言われた事に素直だ。

僕の言う事を聞いてくれる様子が可愛くて、改めてぎゅっと抱きしめる。走ったからか肩が上下してるのが分かった。
○○ちゃんはすごくあったかくて、ぬくもりってこれなんだなって実感した。
「比乃君・・・?」
照れて慌てた○○ちゃんが可愛い。
いくらでも照れさせたい。だって可愛いし面白いんだもん。
「海辺でかけっこなんて、青春してるなーって思った。」
ぽそっと呟くと、○○ちゃんも僕の肩あたりで頷いたのが分かった。
「でもちょっとベタ過ぎない?」
「ベッタベタなのも面白いじゃん。」
腕を解放すると、○○ちゃんが楽しそうな顔して笑っていた。
「えー?海辺でかけっこって、男が女を追いかけるんじゃない?」
「あれ?そんなに追いかけられたいの?」
笑って言うと、○○ちゃんは絶望したかのように「うわぁ絶対捕まる。」って顔になった。
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