Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第39章 ★Snow Magic 《大将 優》
Ⅴ"25日、朝8時。
【大将 side】
ぼやける意識の中、まず初めに感じたのは少しの疲労感と、温もりだった。
「……ん………あ、みそらだ…」
ごろりと寝返りを打つと、すやすやと眠るみそらの顔。寝顔が、天使だ。
『…んぅ……ぁれ、スグくん…?』
「はよ」
『おはよぉ』
少しだけ掠れた声で、みそらは笑った。昨日は一度して寝てしまったがみそらにとっては辛かったろう。
『幸せだなぁ…』
「何が?」
『起きてすぐ、スグくんがいるなんて』
夢みたいだね?とみそらは笑った。それから、サンタさんにお礼を言わなくちゃ、と続けた。なぜに、サンタ?
『だって、私の願いを叶えてくれたもの』
「なら、俺もだな」
キョトンとするみそら。でも何か分かったのか、すぐに笑顔になる。
俺達は2人とも、互いに会うことを望んでいた。祈っていた。それが、聖なる夜に叶ったのだ。きっと、サンタさんなんだろう。
「みそら」
『なぁに?』
「愛してる」
何気なく言った、愛の言葉。ぽんっと頭から湯気を出して、みそらは赤くなる。
「みそらは?俺のことどう思ってる?」
『わ、私だって、そりゃあ…っ///』
「そりゃあ、何?」
『あ、あ………愛し、てるよ…///』
全身で恥じらうみそら。その初々しい姿が可愛くて、むぎゅっと抱きしめふ。伝えてくれたことが、何よりも嬉しかった。
『ま、待ってスグくん!』
「あ?」
『な、なんで朝から反応してるの……?』
「整理現象だろ」
既に準備万端の俺のムスコ。ここまで朝から勃起するのは、たぶんみそらだけだ。時計を見ると、まだ8時。よし、イケる。
「じゃ、続きといきますか」
『む、ムリ!身体もたないから!』
「結婚したら毎晩ヤるんだから、馴れろ」
『え、毎晩!?てか、結婚!?』
「しないの?」
そう返すと、うっと言葉に詰まり、みそらはします…///と答えた。
「じゃ、イタダキマース!」
『その意味のシますじゃないってば!』
いつになったらみそらから誘ってくれるだろうか?そんなことを考えながらも、とりあえずはクリスマスに起きた奇跡に感謝するのだった。
END.