Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第37章 なでたいお年頃《影山飛雄》
~オマケの1コマ~
【NO side】
ガヤガヤと賑やかな声がするのは、放課後の男子バレー部の更衣室から。制服から真っ黒のジャージへと着替えながら、主将である澤村が何の気なしに呟いた。
「しかし、影山が彼女作るなんてな」
「まぁ、ちょっと意外だったけど。俺的にはあの2人はお似合いだと思うな~」
羨ましい、と呟く澤村に、菅原は苦笑した。その後ろでは、2年生(主に2名)がわぁわぁと騒いでいる。
「「あんのやろ~っ!!」」
「田中、西谷、いい加減に静かにしろよ…」
ムキーッと怒る馬鹿2人に、面倒くさそうに縁下が言う。と、ガチャリとドアが開いて1年4人がぞろぞろと入ってきた。
「こんちわー!」
「ちわっす」
「どーも」
「こんにちは!」
日向、影山、月島、山口の4人は、適当な場所を見付け、着替え始める。制服を脱ぎ、"セッター魂"のTシャツに着替えた影山に、わざとらしく田中が咳払いする。
「あー、ゴホン。影山君よ」
「はい」
「言うことがあるんじゃないのかな?」
「言うこと?………あ」
「どうした!?」
「新しい速攻のことすか?」
「「違―――うッ!!!」」
「「うるせぇ!」」
叫ぶ馬鹿に澤村と縁下も叫ぶ。騒いでるのがバレたら教頭に何を言われるか。澤村と縁下の頭にはそのことしかない。
「お前ら、頼むから静かにしろ!」
「また停部になっちまうだろーが!」
「大地、縁下、ちょい落ち着くべ、な?」
田中と西谷よりも煩いおかん役2名を、菅原がなだめる。と、またしても影山が、あ、と声を上げた。
「もしかして、蒼井のことすか?」
「「それだーッ!!!」」
「付き合うことになりましたけど」
「「腹立つーッ!」」
そんな先輩の様子に、月島がプッと吹く。
「田中さんも西谷さんも、そんなんじゃ当分彼女はできなそうデスネ」
「「なんだとー!?」」
「月島も煽るな!」
そんなこんなで、叫び声を聞き付けた武田先生が登場するのは、もうまもなくのこと。
「みんな遅いですね」
『そうだね~』
「いつものことだから。2人とも、行こう」
「『はーい!』」
そんなこんなで、マネちゃん3人は体育館にて準備を進めているのでありました。
今度こそEND.