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Volleyball Boys 《ハイキュー!!》

第15章 ★祭りの夜に《木葉 秋紀》




~オマケの1コマ~


【NO side】


祭りで賑わう川原を背に、数人の男女が歩いている。空には星、ではなくどんよりとした雲。もうすぐ雨が降りだしそうだ。

「いやぁ、しっかしなぁ。木葉のやつ上手くヤってんのかな…」

頭をツンツンにワックスで立たせた木兎が、ぼやいた。

「ちょ、木兎!"やる"の字が違うから!」

「え、違う?ヤるんじゃないの?」

「変態ですか…」

つっこむ雀田にとぼけて返した木兎。後輩の赤葦は、ボソリとつっこんだ。それに過剰反応を見せるのは、やっぱり木兎。

「あかぁしぃ!それは聞き捨てならんっ!」

「今時なんの時代劇ですか」

冷静に返す赤葦。そういえば、と口を開いたのはどこかおっとりした白福だ。

「そういえばぁ、この前部室の片付けしてたら木兎のロッカーからエロ本出てきたよ」

「ロッカー!?マジかよ…」

「やっぱり変態…」

一斉に全員から距離をとられ、さすがの木兎もショボくれた。元々メンタルが強い方では無いのだが。

「もう俺、やだ…」

「おら、赤葦なんとかしてこい」

「また俺ですか…」

いつも通り、落ち込む木兎を励ますのは赤葦の仕事だ。試合中もしかり、今もしかり。

「あの、木兎さん。変態とか言ってスンマセン。でもみんな、木兎さんのこと尊敬してますから、落ち込まないでください」

めんどうだと呟きながらも木兎を励ましに向かうのが律儀な赤葦らしい。

「よっ、エース!」

「ミミズクヘッドー」

女子マネ2人の声に、木兎の耳がぴくりと反応する。そして腰に手を当て仰け反った。

「ふはははは、やっぱり俺って最高ーッ!」

「じゃ、帰りますか」

「ソダネー」

復活した瞬間にコレかよ!?と嘆く木兎をよそに、スタコラと歩き出す面々。コレに一々付き合ってたらそれこそ日が暮れる。

「海宙、くっつくといいね」

「ま、明日訊いてみよーよ!」

仲間の心配から痴話喧嘩。そしてまた仲間へと思いを馳せる。賑やかな夏の一日が、静かに終わりを告げるのだった。




              今度こそEND.
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