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【マギ*】 暁の月桂
第27章 緋色の夢 〔Ⅻ〕
── あのバカ鳥どものせいだ……。
無数の白ルフと、そこにいた真っ白な巨鳥を思い出してムカついた。
あいつらに見せられた、片翼の生えたハイリアの姿が何度も脳裏をよぎるせいで、腕の中にハイリアはいるのに、胸の奥がざわついて騒がしい。
── 離れていくんじゃねーぞ、おまえは……。
腕に抱えるハイリアを強く引き寄せて、固く目を閉じた。
簡単に飛んで行ってしまいそうだった、こいつの姿を忘れるように。
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