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【マギ*】 暁の月桂

第23章 緋色の夢 〔Ⅷ〕


「ああ、そういえば『マギ』よ。もう、お聞きになられましたかな? 」

「ああ? 何をだよ? 」

「新しい被験体が、どうにか手に入ったのですよ。久しぶりに黒きジンの実験が行えそうなのです」

心底どうでもいい話題に飽き飽きした。

「あ、そう……。興味ねーけど、良かったんじゃねーの……。で、今回も暴走しそうなわけ? 毎回、あれの処分させられると面倒くせぇーんだけど……」

「そう言われましても、被験体によりますからなあ」

「しかし、今回は恨みを抱えた罪人のようですし、上手くいくのではないかと……」

「もしもの時は、お願い致しますぞ。我らではどうにもできぬこともありますので……」

「わかった、わかった。その時には来てやるよ。そのかわり、どうでもいい時には呼ぶんじゃねーぞ? 俺は今、忙しいんだからよぉ」

「わかっておりますとも、『マギ』よ」

「あの王が早く堕転されるのを、お待ちしておりますぞ」

覆面の男たちの声を聞いて、ジュダルは笑みを浮かべて背を向けた。






















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