• テキストサイズ

【マギ*】 暁の月桂

第23章 緋色の夢 〔Ⅷ〕


「……っ!? やめて、これから仕事もあるんだから……! 」

「だったら、なおさら、おまえが誰のものか印しておかねーと」

そう言って、もう一つ強く赤い痕を残された。

さらにその下へと這っていく、熱いぬめりのある感触に身震いする。

「……ぃや……、ジュダルっ! 」

彼の腕から逃げ出そうとして、押さえつけられた。

首筋に触れた熱いものがゆっくりと下がっていき、痺れるような感覚に耐えられずに、息が乱れた。

「ふっ……もう……、やっ、めぇ……」

弱いところを刺激するように舌を這わせられて、必死で嬌声を堪える。

ぞくぞくとする強い刺激から逃れようとしたとたん、柔く噛まれて背中がびくんと跳ね上がった。

「ぁんっ! やぁっ……、離してぇえ! 」

ジュダルを引きはがそうと、絡む腕に手を差し込んで力を入れたとたん、身体が浮き上がる感覚がして、目が回るような衝撃を受けた。

気づけば寝台の上に仰向けになっていた。

その上から見下ろしている、ジュダルの姿に困惑する。

「まだ時間あるし、いいよな? 」

にやりと笑みを浮かべて迫るジュダルの眼差しは、恐いくらいにギラギラと輝いていた。

急いで起き上がろうとして、ジュダルに肩を押されて身体が寝台に沈み青ざめる。

人の気持ちもしらないで、覆いかぶさろうとしてくるジュダルに抵抗して、彼の手と揉みあいになった。

「ちょっと……! 朝から何考えて……!? 」

「っんだよ、いいだろ? 」

「い、や、だってば! 」

「ったく、暴れるんじゃねーよ! 」

聞く耳をもたないジュダルの手をかいくぐって振り払い、どうにか彼の身体を押しのけようと力を入れたが、上手くかわされてとうとう手を掴まれた。

力の押し合いでかなうはずがなく、強引に寝台へ押さえつけられる。
/ 677ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp