第2章 的場さんと私(2)
「・・・意地悪ですね」
「何を今更。貴方が一番良く知っているでしょう?」
“私”という人間を、と付け足して、的場は触れるだけの優しい口付けをする。
「早く戻らなくていいんですか?七瀬さんに見つかると面倒でしょう?」
「いえ、彼女には用事を頼んできたので、しばらくは平気ですよ。それに・・・」
「!」
「もこのままじゃツラいでしょう?」
的場はそう言いながら、の中心を手でやんわりと握り込む。
服の上からとはいえ、それは確かにの中の快楽を呼び覚ます行為となった。
「ぁ・・・ッ!」
ビクッと体を震わせながら、思わず声を上げる。
それに気を良くした的場は優しく撫で上げながら、時々強い刺激を与えながら、自身を昂らせていく。
「あッ、は・・・ぁッ」
的場の肩に腕を回し、は与えられる刺激を素直に受けとめる。
だが、あと少し・・・というところで、的場の手の動きが止まった。
寸前のところで達することの出来なかったは、半ば涙目になりながら目前の的場を見上げた。