• テキストサイズ

[名探偵コナン]マティーニにお砂糖を

第32章 (番外編)初詣


二人とは別れてテントの並ぶ方へ。
甘酒を配っているという列に並ぶと後ろから声をかけられた。

「あれー?さくら先輩とガキンチョどもじゃん!」
振り返るとそこには園子ちゃんに蘭ちゃん、それともう1人女の子。
「みんな、あけましておめでとう。」
「コナンくんに探偵団のみんな、今年もよろしくな!」

快活なその女の子は名を世良ちゃんと言うらしい。どことなく見覚えのある雰囲気だが、おそらく初対面のはずだ。
彼女があまりに訝しそうな顔でこっちを見るものだから、名前だけは名乗っておいた。

「先輩はねーウチら帝丹高校のOGなのよ!」
園子ちゃんが代わりに紹介をしてくれるらしい。時折やや誇張しすぎとも思える話が聞こえてくるが、話の腰を折るのも悪い。

「さくらさんも、あけましておめでとうございます。」
「おめでとう。今年もよろしくね。」
「こちらこそ!」
園子ちゃんが世良ちゃんに私の紹介をしてくれている間に、ちょうど目があった蘭ちゃんに挨拶をする。

「毛利探偵も元気にしてる?」
「ええ!なんでも金杯にお気に入りの馬が出るかもしれないとかで今からそわそわしてますよ。」
赤鉛筆片手に競馬新聞と睨めっこしている毛利探偵を思い出してくすりと笑った。
確かに、私が事務所に伺うとラジオで中継を聞いていることが多かった。


「おい、次俺たちの番だぜ!」
くい、とコートの裾を引っ張られて会話はそこで中断された。
見ると元太くんが甘酒を配るお兄さんを指差している。
ごめんごめんと謝ってお財布を取り出した。

「蘭ちゃんたちの分も出してあげるよ。全部でいくつかな?」
/ 239ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp