第1章 Sunflower【澤村大地】
「男バレ、調子いいみたいだね!澤村が、今年は全国も夢じゃないって張り切ってた」
「あ、うん。今年はすごい一年生が入ってね、頑張ればホントに全国行けるかもって皆で話してるんだ。女バレは?調子どう?」
聞くと、結は「うーん」と複雑そうな顔で笑った。
「悪くはないけど、まだまだ基礎不足かなぁ…。うちも人数も少ないから、どうしてもバランス良くってワケにはいかなくて…」
困り顔で笑う結に、私の胸はチクリと痛む。
「そっか…。ゴメンね、中学の時みたいに一緒にできなくて…」
「あっ、違うの…!!そりゃ、みなみがいてくれたら心強いけど、それとこれとは別問題だから!全然気にしないで!」
そう言って結は胸の前でブンブン手を振りながら笑った。
「ん…、私も応援してるから結も頑張れ!」
「ありがと、そっちもね!」
「じゃ、私そろそろ行くね。潔子に準備任せちゃってるから」
「うん、じゃーね!」