Everlasting Lovers *ディアラバ*
第9章 新たな協力者
こうして 明日からシュウさんと兄を探すことになった。正直、シュウさんだけじゃ頼りない気がするが たこ焼き事件のせいで徹夜させてしまったスバルくんを明日の朝から起こすわけにはいかない。
翌日、外に出かける支度をし シュウさんの部屋に行く。
「 シュウさーん! おはようございます。」
案の定、まだ寝てるみたいだ。布団にくるまるシュウさんを軽く揺らす。
「 …眠い。まだ寝かせろ。」
「 探すのは人間なんですよー 人間の時間に合わせてください!」
「 …… 」
なかなか起きない。
「 起きてー」
ちょっと強めに揺らしてみる。
「 … 起きない。」
こうなったら、
「 約束したでしょ⁈ 起きてください‼︎」
シュウさんをベッドから叩き落とす。
あっ やっと起きたみたいだ。
「…信じられない。起きないからって ベッドから落とすか?」
「 吸血鬼だから これくらい平気でしょ? 早く準備してください。」
「 やだ、面倒だ。」
そう言って またベッドに戻ろうとする彼を無理やり引きずり洗面台に連れていく。
「さっさと顔洗って、着替えてください!」
「 やだ。」
「駄々こねないで! 一緒に探してくれるんでしょ‼︎」
「 … わかった。顔洗うから あんたは俺の服を選べ。」
自分で服くらい選べ と思うが、埒があかない。彼の服を選ぼうとクローゼットを開けた。
「 …制服? シュウさんってまだ高校生だったんですか?」
顔を洗い終えたシュウさんが戻ってくる。
「 ああ… 今年で卒業するはずが 留年させられた。」
「 … 何か したんですか?」
「 別に少しサボっただけだ。」
留年するくらいのサボりは絶対少しじゃない。
「 カールハインツさん、さぞお怒りだったでしょうね…」
「 ああ… お陰で北極に飛ばされた。」
北極?
「 ははっ 北極って!」
シュウさんが ギロッと私を睨む。
「 笑い事じゃない。」
「 じゃあ 今年は真面目に行かないとですね。次は宇宙にでも飛ばされるんじゃないですか?」
シュウさんは心底嫌そうだ。なんだかんだ 父親は絶対らしい。